篠原の言葉に揺さぶられた悠真は、胸の奥で響く痛みを感じながら夜を迎えていた。「本当にあの言葉は…?」心の中で何度も問いかけるも、答えは出ない。
一方、和馬は悠真が抱える葛藤を感じ取っていた。放課後の教室でふとした瞬間に視線が交わると、和馬はゆっくりと近づき、小さな声で「今夜、話せるか?」と囁く。その言葉に頷く悠真。二人は誰もいない校舎裏で待ち合わせることにした。
夜、校舎裏で向かい合った二人。和馬は深く息を吸い込み、静かに話し始めた。「俺は、お前に嘘はついてない。篠原の言葉は確かに真実かもしれない。でも、それが全てではないんだ…」
「どういう意味?」悠真は不安と期待が入り混じった表情で問いかける。和馬は悠真の目を見つめ、力強く答える。「お前が信じている俺は、本物だってこと。俺はお前を大切に思ってる…それだけは信じてくれ」
その瞬間、悠真の胸にあったわだかまりが少しずつ溶けていくのを感じた。「和馬…ありがとう。」彼の言葉に涙が滲む目で微笑む悠真。二人の距離は自然と縮まり、静かな夜風がその場を包み込んだ。
「これからも、お前と一緒にいたい。それが俺の本当の気持ちだ」和馬の真摯な告白に、悠真は頷き、そっと彼の手を握りしめる。彼らの心は再びひとつに繋がり、新たな約束が生まれた。
次回予告: 悠真と和馬の絆が強まる一方、篠原が動き出す。そして明らかになる、もうひとつの真実とは…?
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